Part2 どうして健康・医療情報は他の分野の情報よりも要注意なの?
まとめ
現代社会をより良く生き抜くためには、「情報」が大きな役割を果たします。特に、「健康や医療に関する情報」は、自らの健康に被害を及ぼすため要注意です。
健康・医療は、生命にかかわるテーマです。そのため比較的大きなお金が動きやすく、不安に付け込まれて金銭的な被害にあう人もいます。さらには、間違った健康法によって、取り返しがつかない事態になることも・・・本人はそのつもりがなくても、家族をも巻き込むなどの悲劇に発展することもあります。かといって、情報から逃げてばかりでは、身を守ることはできません。現代社会では、好むと好まざるとにかかわらず、私達は多くの情報に囲まれ、知らないうちに接触しているからです。情報を理解して行動できる能力(「情報リテラシー」と呼びます)を高める方が、現実的で建設的です。
また「広告でなければ安心」という発想も危険です。詐欺者はその意図を隠します。ブログやSNSなどの新しいツールを駆使して巧みに商業情報を発信している事もあります。「広告か否か」という判断に熱心過ぎると、かえって善意に付け込んだ落とし穴が待っています。かといって「その情報が正確か否か、見極めよう」とするのも、現実的には、なかなか困難です。多くの情報は、断片的で主観的です。ある時代の常識や、専門家の発言、学術的な論文でさえ、後日になって間違いとわかる例は珍しくありません。ですから、情報そのものを吟味するよりも、情報による結論や影響を先に考える方が、日常生活では役立つことがあります。
ですので、何らかの「耳寄り情報」を知った時こそ、落ち着いて考える時です。その情報は、あふれかえる情報の中から、あなたに届いたのです。相応のノウハウとコストがかけられているのではないでしょうか?なぜその手間とお金がかけられたのか、発信者の背景と意図について想像をめぐらしてみましょう!恐れるだけでなく利用してこそ情報です。