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第34回日本エンドメトリオーシス学会でJECIE協力のシンポジウムを開催しました

 第34回日本エンドメトリオーシス学会にて、「シンポジウム:子宮内膜症―内科と婦人科の連携をめざして」が開催されました。これは、JECIEが協力して実現したもので、5つの講演とパネルディスカッションの2部構成で行いました。

 まずは、明楽先生が「女子大生における月経困難症と子宮内膜症の実態 ―アンケート調査―」として、JECIEの女子大生啓発の一環である戸板女子短期大学での定点調査について発表しました。アンケートデータに基づき、若い女性に対する子宮内膜症の啓発の難しさが浮き彫りになりました。今後も、若い女性が婦人科受診に行きやすくなるように、JECIEとしても継続して啓発活動を続けていきます。

 続いて、岡田先生による「家庭医・総合医(ジェネラリスト)における子宮内膜症診療~ 何が分かっていて、何が分かっていないか~」という演題で、家庭医・総合医として子宮内膜症が疑われる患者の取り扱いについて、専門医へ質問と提案を投げかけました。

 そして、3題目には江夏先生が「当院における月経困難症・子宮内膜症診療 ―婦人科診療所に求められるものとは?―」というテーマで登壇し、婦人科クリニックの立場から子宮内膜症の診断や啓発についての提言を行いました。

 続く4題目では、原田先生による「専門病院の役割と課題」として山陰地方の女子高校生を対象とした調査を基に、月経痛の実態などを分析し、専門病院・大学病院としての役割・課題などを改めて探りました。

 最後に、百枝先生による「内科と婦人科の連携を目指しての提言」として、両診療科の連携の重要性を改めて認識すると同時に、お互いが協同して子宮内膜症を発見・治療できる体制をつくることを提言しました。

パネルディスカッションでは、百枝 幹雄 JECIE実行委員長と、小林 浩 JECIE副実行委員長が座長となり進められました。岡田唯男先生が産婦人科の専門医ではない立場から、診察のガイドライン策定に向けていくつかの「質問」を出し、内科ー産婦人科の医療連携についてディスカッションしました。今後は、他の学会・医会などとも連携していくことで意見が一致しました。

登壇/パネラー
 江夏 亜希子 先生(四季レディースクリニック院長/JECIE会員)
 明楽 重夫 先生 (日本医科大学産婦人科教授/JECIE実行委員)
 岡田唯男 先生 (亀田ファミリークリニック館山院長)
 原田 省 先生 (鳥取大学医学部生殖機能医学教授/JECIE実行委員)

座長
 百枝 幹雄 先生 (聖路加国際病院女性総合診療部部長/JECIE実行委員長)
 小林 浩 先生 (奈良県立医科大学産婦人科学教授/JECIE副実行委員長)

※役職はシンポジウム当時のものです。

2013年05月14日