受診と治療

受診と治療 >

診断方法

産科・婦人科で行われる子宮内膜症の検査

子宮内膜症の診断は、問診が重視されます。痛みの特徴や場所によって、子宮内膜症のできている場所が想定出来るためです。

問診

問診は受付で渡される問診票に書き込むことから始まります。初潮の年齢や、前回の生理開始日、月経周期、月経痛の様子、月経量、性交痛や排便痛などの月経痛以外の痛み、出産経緯などを記入しそれらの回答に沿って医師との問診が行われます。

内診

問診が終わると、内診に移ります。初めての人は診察台に上がることに
不安を感じたり抵抗があるかもしれませんが、深呼吸をし身体の力を抜いて診察を受けましょう。
身体に力が入っていると正確な診察ができず、痛みを感じてしまうこともあります。
診察の方法は腟から指を入れ、反対の手でお腹の上を押さえます。
この診察で子宮や卵巣の位置・大きさ、また子宮の動きや痛みから癒着があるかないかを判断します。

超音波検査(エコー)

もうひとつ、婦人科の検査で大切なのが超音波検査(エコー)です。
超音波検査には2種類あり、お腹の上から診る方法と腟の中から診る方法があります。
卵巣の状態を診るには腟の中から診る方法が有効です。
この検査では子宮や卵巣の状態をモニターに映し出し、子宮筋層や卵巣チョコレート嚢胞の有無や大きさを確認します。
医療機関によっては医師だけでなく患者も一緒にモニターを見ながら説明を受けることができます。
※ここでは子宮筋腫や子宮線筋症など他の病気が関係しているかどうかも調べることが出来ます。

腫瘍マーカー(CA125)

また、子宮内膜症により血液中の腫瘍マーカー(CA125)の値が高くなることがあり、診断や治療効果の判定の補助的手段として測定が行われます。しかしこの数値は子宮内膜症が在る場合のほか、生理中や他の炎症が在る場合も高くなるので、この結果だけでは子宮内膜症とは診断出来ません。おもに、薬物治療の効果を調べるときや、再発チェックのために行われます。

MRI(磁気共鳴画像)

超音波検査(エコー)よりも更に詳しく調べるために、MRI(磁気共鳴画像)によって卵巣チョコレート嚢胞の有無、子宮内膜症病変の位置・癒着の確認をします。
MRI検査は大きなドーム上の装置の中に寝かされた状態で入ります。痛みはありません。
MRIで体の断面を様々な角度から診ることができ、病変の位置、癒着の状況などを詳しく知ることができます。